スバルレガシィのB4は、ツ-リングワゴンやアウトバックと違ってセダンタイプであり、どちらかといえば一般の方より、レガシィというクルマが本当に好きな方や、走り屋でなくとも速いクルマに乗りたい方が求める傾向にあります。そんななか中古車としてのレガシィB4は、果たしてどういう感じなのかというのを色々検証してみました。
レガシィB4中古車はMT車が人気の理由!
最近はすっかりMT車を見なくなりました。AT車のほうが運転が楽なことから需要が高く、メーカーも採算のことを考えてAT車かCVT車しかリリースしなくなってきており、MT車を選択することすらできない状態になっています。スポーツカーでさえこの傾向が見られます。
ところで、中古車の中にはMT車のほうが人気が高いものもあります。たとえばスバル・レガシィB4です。当時、レガシィといえばワゴンのほうが人気がある中で、スバルはセダンにも消費者の目を向けようと、1998年に登場した3代目においてセダンに「B4」というブランドネームを与えました。
そしてグレードの構成はスポーツグレードのみ(RSK及びRS)という大胆な戦略に打って出たのでした。
「RSK」には当時の最高出力を誇る280馬力を発揮する2リッター4気筒2ステージターボが搭載されました。「RS」にもノンターボですが170psを発揮する高性能エンジンが搭載され、普通に一般的なセダンと比べると十分スポーティな走りを楽しめるのですが、やはり「RSK」は別格でした。
そして、この280馬力を発揮する「RSK」のエンジンと組み合わされたトランスミッションがマニュアルトランスミッションだったのです。ちなみにオートマチックは260馬力と20馬力低く抑えられています。
エンジンをかけると野太い水平対向エンジンが低くなり響き、1速にギアを入れアクセルを踏み込むと野太いエンジンが唸り声を上げ、4WDの駆動力を活かして背中が押されるような強烈なGを発生させながら加速していきます。
2速、3速とギアを上げていく喜びはMT車ならではの楽しさで、強烈なエンジンを受け止める足回りにもビルシュタイン製ダンパーやアルミ鍛造フロントロアアームが与えられました。
外観は大人しそうなセダンでありながら、その本質はまさにスポーツカーそのもので、ボンネットの付けられたエアインテークだけが、普通のセダンとは少し違うことを主張しています。
また後席を犠牲にしがちなスポーツカーとは違い、後席にも大人が窮屈な思いをすることなく座ることができ、トランクの広さも十分ありますから機能性をスポイルすることなく、スポーツ走行を楽しめる車なのです。
最近のクルマにはすっかり少なくなってしまったマニュアルミッションを操り、アクセルを踏み込む喜びを感じさせてくれるレガシィB4「RSK」は、いま格安で手に入れることができる数少ないセダンスポーツと言って良いでしょう。
レガシィB4中古車の市場相場について
レガシィは自動車メーカーSUBARUが生産するセダン及びスポーツワゴンです。
中でも上級グレードのレガシィB4LIMITEDの人気が高く、2014年にフルモデルチェンジした現行モデルである6代目BN/BS系はセダンが継続モデルとして、ステーションワゴンは同社のレガシィブランド「レヴォーグ」として継承されています。
同じレガシィブランドにSUV性能を高めた「アウトバック」の3つのタイプでレガシィファンを持ちます。
世間ではSUBARUのオーナーを「スバリスト」と言われています。
ヨーロッパの高級スポーツカーにも搭載されている水平対向エンジンが独特のサウンドを奏で、迫力のある走りを実感します。
レガシィB4は新車の人気も高いですが、中古車市場でも人気が高く、現行モデル以外に5代目までの歴代モデルもスバリストが支えています。
レガシィB4の各モデルの中古車相場を見ると価格にばらつきがあり、現行モデルは走行距離の少ないものであれば250万円後半~300万円弱で相場を形成しています。
通常の中古車の場合、登録から日が経っていない車両や走行距離の少ない車両が高く推移しますが、レガシィB4のような特殊な車は年式や走行距離よりも限定モデルや特別仕様の車両が希少性が高いため、ファンの評価を得ることから高い相場推移を形成します。
レガシィB4が登場したのは3代目モデルで1998年にFF車が廃止されると共にスポーツセダンとして誕生し、はじめてHIDライトが採用され、他のグレードよりも高級感がプラスされました。
2002年に発売された特別限定モデル「BLITZEN2002model」は現在でも人気が高く、すでに国内に現存する車両が少ないことから、中古車相場を高くしています。
3代目BE/BH系の車両で告別限定車で横行距離の少ない車両は270万円を超える車両価格で値が下がらないです。
また、4代目モデルBL/BP系に関しても特別限定車で希少価値の高い車両は、当時の新車価格を超えて350万円以上で取引されています。
中古車は経年劣化の懸念はありますが、これらの限定モデルは熱狂的なスバリストにより特殊なカスタマイズと定期的なメンテナンスが適時行われており、また、販売店においても丁寧な取り扱いが行われているため、購入を検討するオーナーにとって安心できる車両でもあります。
購入を決める場合、B4の正しいメンテナンスが行われる整備拠点を持つ販売店で選ぶと良いでしょう。
レガシィB4中古車を選ぶときの注意点とは!
レガシィB4の中古車は、1998年から2017年までのモデルが揃っており価格は6万円から350万円程度と幅広く販売されています。
選ぶときの注意点は、事故歴の有無とリコール対策の有無と走行距離とエンジンの調子などをチェックする必要があり、事故歴の有無は、販売店の人に聞かなければ分からないのですが、ボンネットやドアやトランクなど開閉する部位を全て開け、取り付けボルトが新品になっているのであれば交換した可能性が高いので事故車の可能性が高いです。
また、ボンネットやドアやトランクを全て閉めた状態で隙間をチェックし、均等であれば問題ないのですが明らかに隙間の間隔が異なるのであれば事故車の可能性が高く、これらの中古車は避けた方が無難です。
悪質な販売店の場合、事故車である事を伏せて販売したりするので、ある程度自分で見極める方法が必要となります。
リコール対策の有無は、SUBARUの不祥事が多く問題視されていて、これに伴いリコールも多く発生しています。
基本的にリコールはディーラーなどに車を持ち込めば無料で受けられますが、時間と手間が掛かるので対策済みの車を購入した方が良く、中古車屋で対策してもらえるようであれば対策してもらった方が得です。
走行距離は基本的に短いほど良いと言われており、多くのユーザー評価では10万km近くなると故障が多発する傾向にあるので、なるべく走行距離の短い車を探す事が大切です。
エンジンはSUBARU特有の水平対向エンジンを搭載していて、オイル漏れ滲みなど発生しやすい構造となっているので、エンジンの下回りを見て目視でチェックした後、エンジンを始動して異音の有無をチェックした後にエンジンルームを覗き、各種オイルやクーラントなどの漏れや滲みの有無をチェックし、異常がある場合はその場所が変色するのですぐに分かります。
また、可能であれば販売店の人に頼んで試乗させてもらう事で、足回りからの異音やハンドリングや乗り心地などオーナーになった時の事を容易に想定でき、運転席の他にも助手席や後部座席などにも乗ってみると同乗者の快適性が分かりやすくなります。
最後に、2台の事故車の使える部分を切り貼りして1台の車に仕上げて販売し、後に車検証と車の車体番号が一致せず車検が受けられないという極悪非道な販売をした中古車販売業者がいたので、買う車両が決定したら車検証と車の車体番号が一致するか照合した方がトラブル回避となります。